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高齢者の介護いじめ問題、必然生じる社会の闇だ

今回のおぞましい事件だけではなく、介護を受けている人に対する暴力事件は年々急激に増しています。理由も解決策もシンプルなのに解決は極めて困難ですね。



「高齢者虐待急増 背景に何が」(時論公論)

堀家 春野  解説委員

川崎市の老人ホームで、3人の高齢者を転落させ殺害したとして、元職員に死刑判決が言い渡されました。特異な事件であることは間違いありませんが、こうした施設の職員による高齢者への虐待。全国的に急増しています。いま、介護の現場で何が起きているのでしょうか。

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【解説のポイント】

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解説のポイントです。見過ごされる虐待。限界を迎える介護現場の疲弊。そして、持続可能な介護を実現するにはどうすればいいのか考えます。

【川崎事件 急拡大で質伴わず】
4年前、川崎市の有料老人ホームで、2ヶ月の間に3人の高齢者を相次いでベランダから転落させ殺害したとして、横浜地方裁判所で開かれた裁判員裁判で、22日、元職員に死刑判決が言い渡されました。判決は「人間性のかけらもうかがえない冷酷な犯行だ」と厳しく指摘しました。事件発覚後に行われた調査で、この系列の施設では、他にも虐待などの疑いがあるケースが明らかになりました。運営を引き継いだ会社は、「施設の新設を続け急拡大する中、職員の教育が不十分になるなど質が伴っていなかった」と振り返ります。

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【施設での高齢者虐待は過去最悪】
介護施設での虐待は増え続けています。

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3月、厚生労働省が公表した職員による虐待件数です。昨年度(平成28年度)は統計を取り始めて以来過去最多となりました。内訳は身体的虐待や暴言などの心理的虐待などとなっています。被害者の70%が女性で、認知症の程度が重くなるほど身体的虐待を受ける割合が高くなっていました。

【見過ごされる虐待】
過去最悪となった介護職員による高齢者の虐待。しかし、国が把握できているのは氷山の一角に過ぎません。注目したいのは、相談・通報件数と実際に虐待と判断された件数のギャップです。

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昨年度の相談・通報件数は1723件。虐待件数の3.8倍です。このギャップは年々大きくなる傾向です。高齢者虐待防止法では通報や相談を受けた市町村は調査を行わなければなりません。

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昨年度、施設からの内部通報や家族からの相談を受け市町村が調査を行ったケースのうち、虐待が認められたのは28%。虐待と認められなかったものは40%でした。そして、このいずれでもなく判断に至らなかったというケースが30%ありました。虐待でないとは言いきれないけれども、確たる証拠がないというものです。なぜこうした「グレー」のケースがあるのでしょうか。注目したいのは調査を始めるまでに時間がかかっているという点です。調査開始までの日数の中央値は6日。1週間近くたってから現場に行っているのです。調査に踏み出すのに時間がかかるのは、自治体にノウハウが蓄積されていないからだという指摘があります。すべての市町村が日常的に虐待のケースに直面するわけではないからです。虐待を見過ごさず適切な対応をとるために、国は市町村の垣根を越えて経験やノウハウを共有できるよう、これまでに起きた虐待の詳細な内容や対応についてデータベースをつくる。専門性を備えた職員の育成を後押ししていく。こうしたことが必要ではないでしょうか。

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【限界 介護現場の疲弊】
虐待が起きる背景には介護現場の疲弊があると指摘されています。施設での虐待は夜間起きるケースが多いと見られます。もちろん、虐待は許されることではありません。しかし、体制が手薄になる夜間に介護現場の疲弊が凝縮し、虐待を誘発することにつながっているとの指摘は少なくありません。特別養護老人ホームを例に見てみます。

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日中の職員の配置基準は、高齢者3人につき1人の職員。食事や排泄、そして入浴など生活の手助けを行っています。3年前、国が特養の入居を原則として介護の必要度が高い、要介護3以上の人に制限したこともあり、現場では基準より手厚く職員を配置しているところがほとんどです。一方、夜間の配置基準は基本的には1つのフロアにつき1人の職員です。夜間眠っている高齢者を見回るだけであれば問題はないのかもしれません。しかし、高齢者の重度化は進み、認知症の高齢者の中には、昼と夜の感覚が逆転する、頻繁にナースコールを鳴らす、ベッドからおきだして徘徊するといった人もいます。対応が難しい入居者が増える中、夜間、複数の職員を配置しようにも深刻な人手不足のため配置できないのが現状です。仮眠もとれず、心身共に疲弊し、介護現場を離れる。そして残された職員の負担がますます増える。そんな悪循環が続いているのです。

【介護現場の疲弊 和らげるには】
介護現場の疲弊を和らげるには3つの対策が必要です。人手を確保するための処遇の改善です。改善はこれまでにも行われてきましたが、介護職員の月給の平均はおよそ27万円と他のすべての職種に比べ14万円ほど低く、仕事の内容に給与が見合わないと指摘されています。給与のもとになるのは公費や介護保険料などです。納得のいく議論をした上で処遇の改善を確実に行う必要があると思います。そして、職員がストレスをためないためのスキルを確立することです。介護の仕事は感情のコントロールが必要な「感情労働」だといわれています。高齢者が介護に抵抗したり状態が悪くなったりすると職員もストレスがたまり苦しくなります。介護は医療のように標準的な治療が確率されておらず、それぞれの現場で試行錯誤しているという面があります。どのような介護をすれば効果があるのか、全国的にデータを蓄積し、実践できるしくみをつくる必要があります。

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3つ目は介護の現場では導入が遅れている情報通信技術の活用です。事件が起きた川崎市の施設の運営を引き継いだ会社では、職員の代わりに高齢者を見守るため居室にセンサーをつけました。さらに、一部の施設ではこちらの排尿センサーも導入しています。高齢者の膀胱の近くにセンサーをつけてもらい、尿のたまり具合を端末でモニタリングします。排尿のパターンがわかると何度も高齢者の元を訪れることなく、適切なタイミングでトイレに誘導したりおむつを交換したりすることができます。現場の職員は、「職員の都合ではなく高齢者のリズムに合わせ、しかも効率的な介護ができるようになって、余裕もうまれた」と話します。

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【持続可能な介護実現するには】
川崎市の施設で3人の尊い命が奪われた事件は決してあってはならないことです。
裁判は被告の弁護士が控訴し、今後、高等裁判所で争われることになります。
18年前介護保険制度がスタートして以降、介護の市場は拡大し続けてきました。高齢者虐待の急増は、質の確保が追いついていない現状に警鐘を鳴らしているように思います。団塊の世代がすべて75歳以上になる2025年には介護職員はおよそ38万人不足すると推計されています。しかし、2025年は通過点で、2042年のピークに向けさらに高齢者は増え続けます。介護は誰にとっても他人ごとではなく、社会全体で背負っていかなければならない重い課題なのです。

(堀家 春野 解説委員)

via: 「高齢者虐待急増 背景に何が」(時論公論) | 時論公論 | NHK 解説委員室 | 解説アーカイブス

 

社会の歪み

これはもう何度も言いますが、必然です。どうしようも止められません。なぜならば、介護を受けている側の人間、とりわけ重度の人間に関しては完全に弱者だからです。そして、この弱者を保護している施設で働いている人たち自体も、この社会における弱者の立ち位置になってしまっているからです。

 

弱者は弱者を叩く。人は誰でもストレスを何らかの形で解消しなくてはなりません。溜まっていくストレスを外に逃さないと自分がおかしくなってしまうからです。基本的にストレスを発散するために人を傷つける人はそこまで多くありません。もちろんちょっとした小言を言ってスッキリする程度のものはあれ、暴力を振るうほどのことは中々ありません。

 

では一体どんなときに暴力に向かっていくのでしょうか。それはそういうストレスを抱えている人間が、そのストレスを解消するための手段も時間もお金もなくなっていくときです。こういうとき、人は自分のストレスをもはやうまく対処出来なくなっていきます。ブラック企業で働いている人間がうつ病になったリ自殺するのは、そのストレスが自分に向いた明確なパターンだと言えるでしょう。

 

そういう意味で考えた時に、こういう介護施設で働いている人間に十分なりソースはあるでしょうか。ストレスを解消する手段や、そのための時間やお金はあるでしょうか。もしもそれがなかったとして、目の前にいる人間が自分よりも弱かったとき、その怒りの矛先は当然ながら彼らになります。これは悲しいけれども事実です。

 環境改善が急務すぎる これはもう政府が生み出してしまった状況なわけですから、なんとか全力でこの環境を変える必要が有ることは間違いありません。適切な報酬が得られ、また十分なリソースを確保出来るように労働環境に関するルール作りも必要でしょう。いまの状態だと、あまりに多くの患者に対して少しの介護者で回るようになっていますが、これはそもそも無理な話なんです。

 

しかし、これを許してしまえば、介護施設は別にボランティアではなくて一つのビジネスとしてやっているわけですから、効率化や収益のために雇う人間は減らすでしょう。ルールによって決まっていればまた別ですが、そうでないならそのルールの中で最適化するのは最早当然のことです。政府のルール作りが本当に重要です。一刻も早い改善が求められています。





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