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10人に1人は英語に支障あり。「移民国家アメリカ」の現状と日本

移民大国アメリカ。新生児の半分以上が白人ではなくなっているという情報も報じられている国、アメリカ。今では10%近くの若者が英語力に支障がある、とWall Street Journalが報じています。言語の壁が労働、給与の面で大きな障害になっていること、そしてそれが最終的には経済における効率性を低下させるという危惧もあるようです。記事では、そういった英語力不足に対する投資が必要であると言われています。



米国では生産年齢人口(16歳から64歳)の10人のうち1人近くが、英語力に問題を抱えていることが最近の調査で明らかになった。その数は1980年に比べ2.5倍以上に増えている。英語力に問題があれば職探しが難しくなるほか、生産性の低下などで米経済全体にも影響が出かねないと懸念されている。

 ブルッキングス研究所メトロポリタン政策プログラムがまとめた報告書によると、米国に住む英語力の不十分な人は1920万人で、その3分の2はスペイン語を母国語とする人々だ。しかし、人口に占める英語力に問題のある人の比率を見れば、アジアと太平洋諸国の言語を話す人の方が高いようだ。

 国勢調査局によると、米国では自宅で外国語を話している人が約4500万人に上る。これは16歳~64歳の人口の20%強にあたる。家で外国語を話していても英語力の高い人はこのうちの半数を超えるが、英語に苦労している人は少なくない。

 英語力の不十分な人は大半が大都市圏に住んでいるが、最近では地方都市でも移民が急増。中南米の移民のほか、アジアやアフリカ、中東の避難民なども流入している。

 ロサンゼルスやマイアミでは、英語力の限られた人の割合は約4分の1に上り、グレーターニューヨーク地域でも18%を占めた。

 一方、インディアナ州インディアナポリスやネブラスカ州オマハなどの地方都市は、英語力の不十分な人が急増している。ブルッキングス研究所の報告書によると、インディアナポリスでは、英語力の不十分な人の数が2000年~2012年の間に99%増加。オマハ都市圏でも同じ12年間に95%増加した。

 英語力が低いからといって移民労働者が職を得られないわけではない。しかし同研究所は、学力の高さが高収入に結びつくと指摘している。

 同研究所は、移民労働者の英語力向上に投資することが「質の高い労働者を育成および維持するうえで不可欠」と指摘している。

via: 米国では10人に1人が「英語が苦手」―職探しの障害にも – WSJ

 

移民と労働

アメリカという国がそもそも「移民」からスタートしたということについては、先日記事にしました。内容としては、アメリカの「移民国家」としての側面を簡単にではありますが説明していますのでそちらもご参照ください。まあ簡単に言うと、「移民が問題である」と考えるのはなぜか、それを考えなくてはならないということが最終的な結論です。今回引用させて頂いた記事における問題は、どうやら経済における「非効率性」として捉えているようです。

 

移民と出生地主義

それでは、実際移民に与えるべき教育というのはどんなものなんでしょうか。そもそも、そのような教育というものはありうるのでしょうか。不法入国であればなんであれ、この場合考えるべきなのは「自由経済」の名の下に、好きに経済活動させるほうが良いのか、はたまた国体としての「アメリカ」たるものの統一性を重視して語学学習などに積極的に援助を行うべきなのか、という視点だと思います。なぜなら、たとえ不法入国だったとしても結局のところ彼らはそこで生きていくのですから、全員を追い出すことはもう不可能だからです。アメリカは出生地主義を取っているので、「アメリカの領土に生まれた子どもは米国籍を取ることが可能」です。受け入れていく他ないわけですね。

 

移民と教育

それでは移民と教育の関係を考えてみましょう。一つの貧困家庭を想像してみましょう。両親はスペインから法的に確かなビザなどを持たずに仕事を求めてアメリカにやってきたので、(会話くらいは出来ますが)十分な英語力はありませんし、家庭ではもちろんスペイン語を使っています。子どもの頃からスペイン語を使い、友達もそういった家庭が多い(彼らとはスペイン語で話します)です。学校は英語なのでわからないことも多く、親に聞いても満足行く答えは返ってきません。もちろん塾や特別なサポートを受ける金の余裕はないので、学校の成績はよくありません。となると必然、よりレベルの低い学校に進学することになり、そういった学校には同じような境遇の人が多く、更に英語を使う機会は減っていきます。とはいえ働くときにはそうもいかず、英語力が当たり前のように求められます。よい仕事には就き辛く、それはそのまま子どもへの教育投資の額にも影響するでしょう。人数当たりのGDPも下がり、実際の経済上の効率も下がることは間違いないでしょう。一体どの段階でアメリカは移民に対応していくべきだったのか、今ではわからない状態です。

 

移民と日本

さて、こういった問題は日本にとって対岸の火事ではありません。「日系ブラジル人」という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか? 在日中国人や在日韓国人はもちろん、在日ブラジル人も実は在日外国人の中では第三位の位置を占めているんですね。そして、そこではアメリカと同じような問題が起きています。数は少ないながらも、あらゆるセーフティネットから離れた場所で生きている人達がいます。

 

特に深刻な状況になっているのは、ブラジル人の子どもたちです。現在、日本には100近くのブラジル人学校があると言われていますが、そのほとんどすべてが私設の学校であり、日本政府からは補助金がおりず、学費がとても高くなります。基本的に授業はブラジルでの使用言語であるポルトガル語でおこなわれ、日本語教育は不十分なところがほとんどです。また、失業や給料切り下げなどで、ブラジル人学校の高い学費が払えず、子どもたちを学校に通わせられない家庭も少なくありません。私が知っているある小学生の女の子は、両親が工場で一日中働いているあいだ、たったひとりで家の中でテレビを見ているだけ、という暮らしを数ヶ月にわたって送っていました。そのあいだ彼女はずっと孤独に耐えていただけでなく、何も教育されず、言葉も覚えないままでいたのです。

それでは日本の学校に通えばいいのではないか、と思います。しかし、日本の公立小学校や中学校に外国人の子どもももちろん通うことはできますが、いまのところポルトガル語しか話せないブラジル人の子どもを受け入れて、いちから日本語をつきっきりで教え、いじめも多い学校のなかで友だちができるようにサポートしてくれるような学校は、ほとんどありません。

さきほどの例とはまた別の女の子は、まったく日本語ができないまま日本の公立小学校に入ったものの、ポルトガル語ができる教師が誰もいない学校で、ただ教室のいちばん後の席に座らさせられ、白い画用紙だけを与えられ、毎日1時間目から学校が終わる時間まで絵を描いているように言われたそうです。その子は耐えきれず一週間ほどで辞めてしまいました。みかねたブラジル人学校の校長先生が、学費が払えないのを承知したうえで、自分の学校に編入させ、いまでは元気に通っています。

そうしたブラジル学校が、日本全国にたくさんあるのですが、補助金もおりないためにどこも経営が非常に苦しく、閉鎖してしまったところもあります。設備も教材も祖末で、雇っている先生やスタッフに払う給料にも困っています。

こういう状況で、やはりもっともしわよせをくらっているのが子どもたちです。正式な日本語教育もポルトガル語教育も受けられないまま大きくなってしまう子たちもいます。「セミリンガル」や「ダブル・リミテッド」といいますが、日本語もポルトガル語も上達しないまま、つまり「どの言葉も正しく使えない」まま、大きくなってしまう子どもたちがいるのです。これは本当に、本当に恐ろしいことです。

via: 放置される子どもたち──日系ブラジル人の教育問題── | sociologbook

 

生まれたその瞬間から、あらゆる制限を持って生きていかなければいけない辛さを想像することは大変難しいことだと思います。もしこういった問題を知らなかった方がいたとしたら、この記事を書いている意味があると思います。

 

アメリカを反面教師に

ここで言いたいのは移民の教育問題は決して「アメリカの問題」として捉えるべきではなく、その現在の苦境を十分に理解/分析した上で対策を講じなくてはならないということです。どうやら政府が移民受け入れに大きく舵を取ろうとしているのは間違いありませんし、となるとこちらに既に親族が来ている層が入国してくることは想像に難くありません。もしも、ブラジル系の日本語が十分に話せない人達が来て、上記のアメリカのように貧困に苦しみ、最終的には日本全体の経済にも非効率をもたらす可能性があるのだとしたら、対応するべきは今、なのではないでしょうか。今、十分に語学教育を行うことで、次から来る世代に相互に教育し合うことが出来るはずです。そうすれば、もっともっと増えてから教育を与えるよりも何十分の一の支出で済むのでないでしょうか。「予防」という概念がここでもキーワードになると思っています。

 

現実を見ない反対意見は重要だが、時に無力

移民反対、と一義的に断定するつもりはありません。ただ、視点によっては移民を大量に受け入れることは問題含みであることは間違いないでしょう。だからといって移民反対! と声高に叫ぶだけでは次善の策を考えていないという点で愚かしいと思います。このような観点を持ってみると、移民に対して教育を十分に与えることは最終的にプラスになるということも大いに有りえます。対岸の火事と思うことなく、今後の「移民国家アメリカ」の姿に注意を払う必要があるでしょう。

 

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コメント

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  • コメント (3)
    • キジトラさん
    • 2014年 9月 28日

    いや移民反対でいいでしょ
    労働力だって移民入れたってバックれるやつおおいし
    日本人がやりたがらない仕事って仕事に問題があるというよりは賃金に問題ある
    ほうが多いわけですし
    だいたい移民受け入れた結果の生産利益より移民(の家族)のサポート経費が多かったら
    入れる意味ないないんですが
    内戦や政治不安以外で本国で働けなく移民していくやつが優秀なんてほとんどない

    • キジトラさん
    • 2014年 9月 28日

    ちゃんとした奴隷階層をつくればいい
    清掃人とかチェーン店員やらの仕事は複雑な会話なしでもできる

    移民入れないなら底辺ネトウヨで充当すればいいし

    • キジトラさん
    • 2014年 9月 29日

    子供をつくらせ過ぎないのも大切だと思う。フランスなんか見てると、ただでさえ親がフランス語話せないのに、子供バンバン生んで負の連鎖に陥ってる感じがするし。
    移民に対しては一人っ子政策をして、二世の教育支援をしっかりすれば、三世からはだいぶ楽になるんじゃないかな。
    親も子が一人なら大切に育てるだろうし。

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