2ch PC スマホ iPhone Android WindowsPhone ガラケー ガジェット ニュース 壁紙

ネトウヨがよく言ってる「戦犯は赦免され名誉回復したのだからもう存在しない」について

萩生田光一氏の発言

安倍ちゃんの側近である萩生田光一氏がネトウヨ丸出しな事を言ってまして。

 

長州「正論」懇話会の第7回講演会が11日、山口県下関市のシーモールパレスで開かれ、自民党の萩生田光一総裁特別補佐が「日本の誇りと名誉回復元年に」と題して講演した。

 萩生田氏は「私は捏造(ねつぞう)だと思っているが、朝日新聞の慰安婦に関する誤報がどれだけ国益を損なってきたかを検証・整理し、事実を国際社会に発信して名誉を回復しなければならない」と強調した。夏に安倍晋三首相が出す戦後70年談話について「平和を尊んできた戦後の歩みを発信すべきだ」と述べた。

 首相の靖国神社参拝について「首相は戦争をしたいから靖国に行くわけではない。日本では国会決議によって戦犯は名誉回復され、存在しない。戦勝国も認めた。こうした事実の説明とアピールが大事だ。リーダーの安倍晋三と二人三脚で取り組みたい」と語った。

 

via: 【長州「正論」懇話会】萩生田光一・自民総裁特別補佐「慰安婦報道検証し、名誉回復を」 – 産経WEST

 

この記事で取り上げるのは上記の赤字部分。2013年末に安倍ちゃんが靖国参拝して批判を受けていた時、ネトウヨがよく言っていた「日本の国会で名誉回復の議決がされ、赦免もされたのだから日本にはもう戦犯は存在しない」ってやつ。まともな脳みそしてたら「んなわけねーだろ」で終わるのですが、ネトウヨ界隈ではよく用いられるトンデモ理論です。





野田佳彦元総理の発言

ネトウヨが言う名誉回復ってのが何を指すのかはよくわかりませんが、少なくとも日本政府の公式見解として戦犯の名誉回復が行われたことはありません。多分野田佳彦が小泉政権時に提出した質問主意書の内容がひとり歩きしてるんだと思います。

 

質問主意書はこちら。

 

「戦犯」に対する認識と内閣総理大臣の靖国神社参拝に関する質問主意書

 十月十七日、小泉総理は靖国神社の社頭参拝を行ったが、これに対して各方面から批判が上がっている。
 内閣総理大臣の靖国神社参拝に反対する理由として挙げられるのが、「A級戦犯」という戦争犯罪人が合祀されている靖国神社に内閣総理大臣が参拝することは、日本が軍国主義を美化するあらわれとなる、という論理である。中国ならびに韓国からも同様の理由で、内閣総理大臣の靖国神社参拝に関して反対が表明されている。
 小泉総理は、今年六月二日の予算委員会において、参拝の理由を「軍国主義を美化するものではないし、日本が軍事大国になるために行っているのではない。この平和のありがたさをかみしめよう、二度と国民を戦場に駆り立てるようなことはしてはいけない、そういう気持ちを込めて」と述べると同時に、靖国神社に合祀されている「A級戦犯」を「戦争犯罪人であるという認識をしている」と述べている。
 小泉総理が「A級戦犯」を戦争犯罪人と認めるかぎり、総理の靖国神社参拝の目的が平和の希求であったとしても、戦争犯罪人が合祀されている靖国神社への参拝自体を軍国主義の美化とみなす論理を反駁はできない。
 極東国際軍事裁判に言及したサンフランシスコ講和条約第十一条ならびにそれに基づいて行われた衆参合わせ四回に及ぶ国会決議と関係諸国の対応によって、A級・B級・C級すべての「戦犯」の名誉は法的に回復されている。すなわち、「A級戦犯」と呼ばれた人たちは戦争犯罪人ではないのであって、戦争犯罪人が合祀されていることを理由に内閣総理大臣の靖国神社参拝に反対する論理はすでに破綻していると解釈できる。
 極東国際軍事裁判で「A級戦犯」として裁かれた人々の法的地位を誤認し、また社会的誤解を放置しているとすれば、それは「A級戦犯」とされた人々の人権侵害であると同時に、内閣総理大臣の靖国神社参拝に対する合理的な判断を妨げるものとなる。内閣総理大臣の靖国神社参拝は国際政治的な利害を踏まえて最終的な判断がなされるべきだとしても、「A級戦犯」に対する認識を再確認することは、人権と国家の名誉を守るために、緊急を要すると考える。
 従って、次の事項について質問する。

一 「戦犯」の名誉回復について
 1 極東国際軍事裁判に言及したサンフランシスコ講和条約第十一条において、「これらの拘禁されている者を赦免し、減刑し、及び仮出獄させる権限は、各事件について刑を課した一又は二以上の政府の決定及び日本国の勧告に基づくの外、行使することができない。極東国際軍事裁判所が刑を宣告した者については、この権限は、裁判所に代表者を出した政府の過半数の決定及び日本国の勧告に基づくの外、行使することはできない」とある。これは、日本国政府が勧告し、さらに刑を課した国ならびに極東国際軍事裁判所の場合は裁判所に代表者を出した政府の過半数が決定すれば、拘禁されているものは赦免、減刑、仮出獄されるという意味に相違ないか。
 2 昭和二十七年五月一日、木村篤太郎法務総裁から戦犯の国内法上の解釈について変更が通達された。これによって戦犯拘禁中の死者はすべて「公務死」として、戦犯逮捕者は「抑留又は逮捕された者」として取り扱われることとなった。さらに「戦傷病者戦没者遺族等援護法」の一部が改正され、戦犯としての拘留逮捕者を「被拘禁者」として扱い、当該拘禁中に死亡した場合はその遺族に扶助料を支給することとなった。これら解釈の変更ならびに法律改正は、国内法上は「戦犯」は存在しないと政府も国会も認識したからであると解釈できるが、現在の政府の見解はどうか。
 3 昭和二十七年六月九日、参議院本会議において「戦犯在所者の釈放等に関する決議」、同年十二月九日、衆議院本会議において「戦争犯罪による受刑者の釈放等に関する決議」がなされ、昭和二十八年八月三日、衆議院本会議においては「戦争犯罪による受刑者の赦免に関する決議」が全会一致で可決され、昭和三十年には「戦争受刑者の即時釈放要請に関する決議」がなされた。サンフランシスコ講和条約第十一条の手続きに基づき、関係十一カ国の同意のもと、「A級戦犯」は昭和三十一年に、「BC級戦犯」は昭和三十三年までに赦免され釈放された。刑罰が終了した時点で受刑者の罪は消滅するというのが近代法の理念である。赦免・釈放をもって「戦犯」の名誉は国際的にも回復されたとみなされるが、政府の見解はどうか。
 4 「A級戦犯」として有罪判決を受け禁固七年とされた重光葵は釈放後、鳩山内閣の副総理・外相となり、国連加盟式典の代表として戦勝国代表から万雷の拍手を受けた。また、それらの功績を認められ勲一等を授与されている。同じく終身刑とされた賀屋興宣は池田内閣の法相を務めている。これらの事実は「戦犯」の名誉が国内的にも国際的にも回復されているからこそ生じたと判断できる。仮にそうではなく、名誉が回復されていないとするならば、日本国は犯罪人を大臣に任命し、また勲章を与えたということになるが、政府はこれをいかに解釈するか。
 5 「A級戦犯」として受刑し、刑期途中で赦免・釈放された重光葵、賀屋興宣らの名誉が回復されているとすれば、同じ「A級戦犯」として死刑判決を受け絞首刑となった東條英機以下七名、終身刑ならびに禁固刑とされ服役中に獄中で死亡した五名、判決前に病のため病院にて死亡した二名もまた名誉を回復しているはずである。仮に重光葵らの名誉は回復されており、東條英機以下の名誉は回復されていないと政府が判断するならば、その理由はいかなるものか。
 6 すべての「A級戦犯」の名誉が国内的にも国際的にも回復されているとすれば、東條英機以下十四名の「A級戦犯」を靖国神社が合祀していることにいかなる問題があるのか。また、靖国神社に内閣総理大臣が参拝することにいかなる問題があるか。
二 極東国際軍事裁判について
 1 日本が受諾したポツダム宣言には、「戦争を起こした人間を裁く」とは一切書かれていない。また、弁護団の一人であった清瀬一郎弁護士は、「(ポツダム宣言の時点において)国際法のどこを見ても先進国のどこの法律でも『平和に対する罪』『人道に対する罪』という戦争罪など規定していない。だからA級といわれる戦争犯罪などは存在しない。もしあるとしたら、その管轄はどこにあるのか」と質問しているが、これに対してウェッブ裁判長は「いまは答えられない。あとで答える」と述べている。すなわち、「平和に対する罪」「人道に対する罪」に該当する「A級戦犯」とは、極東国際軍事裁判当局が事後的に考えた戦争犯罪の分類であり、法の不遡及や罪刑法定主義が保証されず、法学的な根拠を持たないものであると解釈できるが、政府の見解はどうか。
 2 「A級戦犯」が法学的に根拠を持たないとすれば、「A級戦犯」はそもそも戦争犯罪人に該当しないと解釈できるが、政府の見解はどうか。
 3 日本政府は、昭和四十一年に、極東国際軍事裁判の裁判官の一人として、同裁判の判決を全面的に否定したインドのパール判事に対して勲一等瑞宝章という、他の極東国際軍事裁判経験者には与えていない高ランクの勲章を与えているが、これはいかなる理由であるか。
 4 昭和二十六年十月十七日、衆議院平和条約及び日米安全保障条約特別委員会で、西村熊雄外務省条約局長はサンフランシスコ講和条約は「日本は極東軍事裁判所の判決その他各連合国の軍事裁判所によつてなした裁判を受諾いたすということになつております」と答えている。また、同年十一月十四日には、大橋武夫法務総裁が衆議院法務委員会で、「裁判の効果というものを受諾する。この裁判がある事実に対してある効果を定め、その法律効果というものについては、これは確定のものとして受入れるという意味であると考える」と述べている。
 一方、昭和六十一年に当時の後藤田正晴官房長官が、「裁判」を受け入れたとの見解を示して以来、現在の外交当局の見解も後藤田見解と同様となっている。
 判決あるいは裁判の効果を受諾したとする場合、裁判の内容や正当性については必ずしも受け入れないが、その結果については受け入れたと解釈できる。一方、裁判を受諾したとする場合は、日本は「南京大虐殺二十数万」や「日本のソ連侵略」等の虚構も含め、満州事変以来一貫して侵略戦争を行っていたという解釈を受け入れたことになる。
 日本政府が見解を変えた理由は何か。

 右質問する。

 

via: 「戦犯」に対する認識と内閣総理大臣の靖国神社参拝に関する質問主意書

 

それに対する政府答弁がこちら。

衆議院議員野田佳彦君提出「戦犯」に対する認識と内閣総理大臣の靖国神社参拝に関する質問に対する答弁書



一の1について

 日本国との平和条約(昭和二十七年条約第五号。以下「平和条約」という。)第十一条は、極東国際軍事裁判所が刑を宣告した者については、同裁判所に代表者を出した政府の過半数の決定及び我が国の勧告に基づく場合に赦免し、減刑し、及び仮出獄させる権限を行使することができることにつき規定しており、また、その他の連合国戦争犯罪法廷が刑を科した者については、各事件について刑を科した一又は二以上の政府の決定及び我が国の勧告に基づく場合に赦免し、減刑し、及び仮出獄させる権限を行使することができることにつき規定している。

一の2について

 平和条約第十一条による刑の執行及び赦免等に関する法律(昭和二十七年法律第百三号)に基づき、平和条約第十一条による極東国際軍事裁判所及びその他の連合国戦争犯罪法廷が刑を科した者について、その刑の執行が巣鴨刑務所において行われるとともに、当該刑を科せられた者に対する赦免、刑の軽減及び仮出所が行われていた事実はあるが、その刑は、我が国の国内法に基づいて言い渡された刑ではない。

一の3から5までについて

 お尋ねの「名誉」及び「回復」の内容が必ずしも明らかではなく、一概にお答えすることは困難である。
 お尋ねの重光葵氏は、平和条約発効以前である昭和二十五年三月七日、連合国最高司令官総司令部によって恩典として設けられた仮出所制度により、同年十一月二十一日に仮出所した。この仮出所制度については、日本において服役するすべての戦争犯罪人を対象として、拘置所におけるすべての規則を忠実に遵守しつつ一定の期間以上服役した戦争犯罪人に付与されていたものである。
 また、お尋ねの賀屋興宜氏は、平和条約第十一条による刑の執行及び赦免等に関する法律により、昭和三十年九月十七日、仮出所し、昭和三十三年四月七日、刑の軽減の処分を受けた。この法律に基づく仮出所制度については、平和条約第十一条による極東国際軍事裁判所及びその他の連合国戦争犯罪法廷が科した刑の執行を受けている者を対象として、刑務所の規則を遵守しつつ一定の期間以上服役した者に実施していたものであり、また、この法律に基づく刑の軽減については、刑の執行からの解放を意味するものである。
 お尋ねの死刑判決を受け絞首刑となった七名、終身禁錮刑及び有期禁錮刑とされ服役中に死亡した五名並びに判決前に病没した二名については、右のいずれの制度の手続もとられていない。
 そして、重光葵氏及び賀屋興宣氏については、昭和二十七年四月二十八日、平和条約の発効及び公職に関する就職禁止、退職等に関する勅令等の廃止に関する法律(昭和二十七年法律第九十四号)の施行により、選挙権、被選挙権などの公民権が回復され、その後、衆議院議員に当選し、国務大臣に任命されたものである。また、重光葵氏については、昭和三十二年一月二十六日の死去に際し、外交の重要問題の解決に当たった等の功績に対して、勲一等旭日桐花大綬章が死亡叙勲として授与されたものである。

一の6について

 靖国神社の行う合祀は、宗教法人である靖国神社の宗教上の事項であるから、政府としては、合祀についていかなる問題があるのかお答えする立場にない。
 靖国神社に内閣総理大臣が参拝することにいかなる問題があるかとのお尋ねについては、法的な観点から申し上げれば、かねて述べているとおり、内閣総理大臣の地位にある者であっても、私人の立場で靖国神社に参拝することは憲法との関係で問題を生じることはないと考える。また、内閣総理大臣の靖国神社への公式参拝(内閣総理大臣が公的な資格で行う靖国神社への参拝をいう。)についても、国民や遺族の多くが、靖国神社を我が国における戦没者追悼の中心的施設であるとし、靖国神社において国を代表する立場にある者が追悼を行うことを望んでいるという事情を踏まえて、専ら戦没者の追悼という宗教とは関係のない目的で行うものであり、かつ、その際、追悼を目的とする参拝であることを公にするとともに、神道儀式によることなく追悼行為としてふさわしい方式によって追悼の意を表することによって、宗教上の目的によるものでないことが外観上も明らかである場合には、憲法第二十条第三項の禁じる国の宗教的活動に当たることはないと考える。

二の1について

 極東国際軍事裁判所の裁判については、御指摘のような趣旨のものも含め、法的な諸問題に関して種々の議論があることは承知しているが、いずれにせよ、我が国は、平和条約第十一条により、同裁判を受諾しており、国と国との関係において、同裁判について異議を述べる立場にはない。

二の2について

 極東国際軍事裁判所において被告人が極東国際軍事裁判所条例第五条第二項(a)に規定する平和に対する罪等を犯したとして有罪判決を受けたことは事実である。そして、我が国としては、平和条約第十一条により、極東国際軍事裁判所の裁判を受諾している。

二の3について

 ラドハビノッド・パール氏については、従前から世界の平和と正義を守る精神を強調し、これがため努力を傾倒している業績に対し、昭和四十一年十月四日、同氏の来日を機会に、勲一等瑞宝章が贈与されたものである。

二の4について

 平和条約第十一条は、前段の前半部分において、我が国が極東国際軍事裁判所等の裁判を受諾することを規定しており、これを前提として、その余の部分において、我が国において拘禁されている戦争犯罪人について我が国が刑の執行の任に当たること等を規定している。このように、我が国は、極東国際軍事裁判所等の裁判を受諾しており、国と国との関係において、同裁判について異議を述べる立場にはない。政府としては、かかる立場を従来から表明しているところである。

 

via: 衆議院議員野田佳彦君提出「戦犯」に対する認識と内閣総理大臣の靖国神社参拝に関する質問に対する答弁書

 

ご覧の通り野田佳彦の個人的な見解であって、首相の見解ではありませんし、政府答弁では「極東国際軍事裁判所において被告人が極東国際軍事裁判所条例第五条第二項(a)に規定する平和に対する罪等を犯したとして有罪判決を受けたことは事実である。そして、我が国としては、平和条約第十一条により、極東国際軍事裁判所の裁判を受諾している」としています。

 

国会決議

で、野田氏や萩生田氏の言う国会決議とは以下の4つです。

 

第013回国会 参議院本会議 第49号

 戦犯在所者の釈放等に関する決議案
  講和が成立し独立を恢復したこの時に当り、政府は、
 一、死刑の言渡を受けて比国に拘禁されている者の助命
 二、比国及び濠洲において拘禁されている者の速やかな内地帰還
 三、巣鴨プリズンに拘禁されている者の妥当にして寛大なる措置の速やかな促進のため、関係諸国に対し平和條約所定の勧告を為し、或いはその諒解を求め、もつて、これが実現を図るべきである。
  右決議する。

via: 参議院会議録情報 第013回国会 本会議 第49号

 

第015回国会 衆議院本会議 第11号

  戦争犯罪による受刑者の釈放等に関する決議
  独立後すでに半歳、しかも戦争による受刑者として内外に拘禁中の者はなお相当の数に上り、国民の感情に堪え難いものがあり、国際友好の上より遺憾とするところである。
  よつて衆議院は、国民の期待に副い家族縁者の悲願を察し、フイリツピンにおいて死刑の宣告を受けた者の助命、同国及びオーストラリア等海外において拘禁中の者の内地送還について関係国の諒解を得るとともに、内地において拘禁中の者の赦免、減刑及び仮出獄の実施を促進するため、まずB級及びC級の戦争犯罪による受刑者に関し政府の適切且つ急速な措置を要望する。
  右決議する。

via: 衆議院会議録情報 第015回国会 本会議 第11号

 

第016回国会 衆議院本会議 第35号

  戦争犯罪による受刑者の赦免に関する決議
  八月十五日九度目の終戦記念日を迎えんとする今日、しかも独立後すでに十五箇月を経過したが、国民の悲願である戦争犯罪による受刑者の全面赦免を見るに至らないことは、もはや国民の感情に堪えがたいものがあり、国際友好の上より誠に遺憾とするところである。しかしながら、講和条約発効以来戦犯処理の推移を顧みるに、中国は昨年八月日華条約発効と同時に全員赦免を断行し、フランスは本年六月初め大減刑を実行してほとんど全員を釈放し、次いで今回フイリピン共和国はキリノ大統領の英断によつて、去る二十二日朝横浜ふ頭に全員を迎え得たことは、同慶の至りである。且又、来る八月八日には濠州マヌス島より百六十五名全部を迎えることは衷心欣快に堪えないと同時に、濠州政府に対して深甚の謝意を表するものである。
  かくて戦争問題解決の途上に横たわつていた最大の障害が完全に取り除かれ、事態は、最終段階に突入したものと認められる秋に際会したので、この機会を逸することなく、この際有効適切な処置が講じられなければ、受刑者の心境は憂慮すべき事態に立ち至るやも計りがたきを憂えるものである。われわれは、この際関係各国に対して、わが国の完全独立のためにも、将又世界平和、国家親交のためにも、すみやかに問題の全面的解決を計るべきことを喫緊の要事と確信するものである。
  よつて政府は、全面赦免の実施を促進するため、強力にして適切且つ急速な措置を要望する。
  右決議する。

via: 衆議院会議録情報 第016回国会 本会議 第35号

 

第022回国会 衆議院本会議 第43号

  戦争受刑者の即時釈放要請に関する決議案
  戦いを終えて満十年今なお巣鴨刑務所には五百八十二名の同胞が、いわゆる戦争犯罪人の名のもとに残されている。講和条約が発効してすでに三年、その間本院においてこれら戦争受刑者の全面釈放に関して決議すること三度に及ぶにもかかわらず、いまだに、その根本的解決を見るに至らないことは、われらのもっとも遺憾とするところである。
  ひるがえつて世論の動向を見るに、戦争裁判に対するわが国民感情は、もはやこれ以上の拘禁継続をとうてい容認しえない限度に達している。
  時あたかも日ソ交渉において在ソ抑留同胞の全員送還の実現を要求している現状にかんがみ、政府は、これら戦争受刑者並びに留守家族の悲願と、国民の期待にこたえるべく、ただちに関係諸国に対し全員の即時釈放を強く要請し、きたる八月十五日を期して戦犯問題を全面的に解決するため、誠意をもって速かに具体的措置を断行せられんことを要望する。

via: 衆議院会議録情報 第022回国会 本会議 第43号

 

BC級含め当時収監中だった戦犯全員を対象にした決議ですが、何回読んでもただの釈放要請にしか見えません。ネトウヨの脳内ではこれらの決議によって戦犯は存在しなくなったわけ?

 

で、これもよくあるデマだけど「減刑」された戦犯はいますが、「赦免」された例はありません。

 

 日本国との平和条約(昭和二十七年条約第五号)第十一条に規定する「赦免」及び「減刑」並びに平和条約第十一条による刑の執行及び赦免等に関する法律(昭和二十七年法律第百三号)に規定する「赦免」及び「刑の軽減」とは、いずれも刑の執行からの解放を意味すると解される。いわゆるA級戦争犯罪人として極東国際軍事裁判所において有罪判決を受けた者のうち赦免された者はいないが、減刑された者は十名(いずれも終身禁錮の判決を受けた者である。)であり、いずれも昭和三十三年四月七日付けで、同日までにそれぞれ服役した期間を刑期とする刑に減刑された。なお、この法律に基づく「赦免」及び「刑の軽減」が判決の効力に及ぼす影響について定めた法令等は存在しない。

via: 質問主意書:参議院

 

二の1について

 A級戦争犯罪人に対する減刑及び赦免は、平和条約第十一条及び平和条約第十一条による刑の執行及び赦免等に関する法律(昭和二十七年法律第百三号)を根拠として、中央更生保護審査会の審査に基づく我が国の勧告及び極東国際軍事裁判所に代表者を出した政府の過半数の決定に基づいて行うものとされていた。
 A級戦争犯罪人として有罪判決を受けた者のうち減刑された者は十名(いずれも終身禁錮の判決を受けた者である。)であり、いずれも昭和三十三年四月七日付けで、同日までにそれぞれ服役した期間を刑期とする刑に減刑された。なお、赦免された者はいない。

 

via: 質問主意書:参議院

 

減刑の理由は本人の善行と高齢によるものです。

 

 極東国際軍事裁判(東京裁判)で終身刑となった木戸幸一元内大臣らA級戦犯10人の減刑について、岸信介首相とダレス米国務長官との1957年6月の合意を踏まえ、日本政府がその他の関係国に働き掛けていた状況が、22日公開された外交文書で判明した。

 58年1月23日付公電などによると、日本政府は10人の減刑を米国を通じ、英国、フランス、カナダなど関係7カ国に非公式に打診していたが、目立った進展はなかった。こうした中、「(マッカーサー)在京米国大使から藤山(愛一郎外務)大臣に対し、本件促進のため、わが方(日本政府)からも直接関係国にその内意を打診しては如何(いかん)との示唆もあった」という。

 当時、10人は仮出所中。これを受け、外務省の板垣修アジア局長は同22日、関係国の一つパキスタンのマリク駐日大使と会い、「いずれも既に11年9カ月以上服役し、服役中も善行を続けてきておりかつ老齢でもある」として、直ちに刑期を終えるか15年に減刑するよう「好意的配慮を得たい」と要請した。大使は「趣旨は十分了承した」と応じた。

 A級戦犯の減刑には、サンフランシスコ平和条約と日本の国内法により、東京裁判に代表者を出した国の過半数の決定が条件だった。日本政府の要請は各国に受け入れられ、10人は58年4月7日付で、刑期を終えた。

 

via: A級戦犯の減刑要請=終身刑の10人、「善行」理由に―外交文書 – WSJ日本版 – jp.WSJ.com

 

そもそも東條英機などすでに死んでいた戦犯は釈放要請の対象外だし、減刑されたA級戦犯10人を含め他の戦犯は普通に刑期を終えて出所するか死刑になっています。当たり前の話ですが、釈放要請を出そうと刑期を終えようと犯罪歴が無くなることはありません。

 

結局いつ名誉回復されたの?

他には恩給改正法、戦傷病者戦没者遺族等援護法で戦犯が公務死認定されたことを戦犯の赦免とこじつけて語る輩もいますが(安倍晋三とか平沼赳夫とか)、戦犯は国内法で認定された犯罪者ではないという論理を振りかざしても罪は無くなりませんし、あれはただ戦犯や戦犯遺族にも恩給、年金などが支給されるように調整しただけの話です。いくらなんでもムリやり過ぎるでしょ。

 

結局ネトウヨの言う「名誉回復」「戦犯は存在しない」ってのが何を指しているのかよくわからんのですが、 麻原彰晃が死刑になったとしたらオウムを肯定しても問題ないとでも言いたいんですかね?つーかA級戦犯が悪くないならやっぱし昭和天皇が悪いってことになるんだけど、ネトウヨ的にはそれでいいわけ?

 

首相の靖国参拝で各国から批判を受けているのはA級戦犯の顕彰、それによる遊就館的史観の肯定であって、ネトウヨも一応保守だったら真っ向から打倒YP体制掲げてサンフランシスコ講和条約に喧嘩売ってくればいいんですよ。それが出来ないなら大人しく護国神社や千鳥ケ淵に行けばいいのに、中途半端にイキガリたいから「戦犯はもういないから参拝は問題ない」とか現実逃避して無理やり正当化してるわけで。

 

歴史問題や戦争犯罪の話になると必ずネトウヨが名誉回復とか言ってるけど、やってることは正反対の汚名挽回であって、70年前に決着済みのことをいまさらウダウダ言っても誰も聞く耳持たないし、日本の国益になるとも思えないのでいい加減にしてくれませんかねぇ。なんでそんなに昔の話をほじくり返すのが好きなんでしょう。

 

関連記事

 

edba792271825a93408383c5c3992a46 ネトウヨがよく言ってる「戦犯は赦免され名誉回復したのだからもう存在しない」について




関連記事

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

オススメ記事

副管理人募集

文章書いて金稼ぎたい人募集。ネタはガジェット、政治、経済、法律、貧困、歴史、教育、社会問題、音楽、文学など。ノルマは特に無いので気が向いた時だけ書いてくれればOK。希望者はメールフォームから問い合わせてください。条件を聞くだけでも構いませんので気軽にどうぞ。

コメント

  • トラックバックは利用できません。
  • コメント (28)
    • キジトラさん
    • 2015年 2月 16日

    日本側は「判決を受け入れた」だけでしょ

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 16日

    当時「戦犯」というのは敗戦国を裁くための戦勝国の方便だよ
    むしろ戦犯として処刑された人たちは、ある意味キチンと戦争責任を果たした
    日本のために最後に死んでいった人たちだと思う
    無論立場上そうなったんだろうけどね

    しかし、他国から戦犯だ何だといわれるのは、まぁしょうがないが、
    日本人の中から戦犯だなんだと批判する輩がいるほうがビックリだわ

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 16日

    中韓の人間はこういう見解だろうね。
    曲解がうまいというかなんというか、、、。

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 16日

    お前らブサヨが昔の事をほじくり返してるからじゃない?

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 16日

    麻原とオウムを持ち出すのがよくわからんな。
    麻原≒戦犯、オウム≒戦前の日本、だろうけど、仮に麻原が死刑にされたとしたら、麻原を叩き続けねばオウム批判ができんのかしら。

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 16日

    最近モンハン買ったけど楽しすぎて毎日徹夜してる笑

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 16日

    ネトウヨは都合の良い情報を切り貼りしてハッタリこいてるだけだからソースを読まないし、読んでも理解できないし、同じこと言い続けるよ。つまりバカなんだよ。

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 16日

    阿呆が頑張って『論破!』。の良い見本。
    私は愚かで恥を知らない人間です、と自己紹介したかったのは理解できた。
    何故にそんな気持ちになったのかは全く理解できないが。

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 16日

    ネトウヨの定義これもう分かんねえなお前どう?

    • ko
    • 2015年 2月 16日

    こいつが朝鮮・人だか日本人だかわからんが朝鮮・人の特徴として全く意味不明の比較をするということがあげられる。人質事件が起きた時しばき隊が「人質事件が自己責任なら拉致事件も自己責任」という日本人の思考では考えられないこと言う。戦犯とオウムの比較もそれと同じだろう。

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 16日

    >つーかA級戦犯が悪くないならやっぱし昭和天皇が悪いってことになるんだけど

    戦争は悪い人が起こしたとでも思ってんのか?
    良い国と悪い国が戦ってたとでも思ってんのか?
    中学生かよ

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 16日

    戦犯戦犯言う人ってアメリカが好きなんだなあとつくづく思うよ

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 17日

    例えば罪を償った受刑者は定義的に飽く迄「元」犯罪者であって犯罪者とは定義されない。
    戦犯もこれと同じなだけ。
    「元」戦犯でしかないから存在しないんだよ、定義的にね。
    何でネトウヨって使う輩は整合性やら都合良く無視出来るんだろ?

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 17日

    うわ・・・アホサヨクの典型だねw
    これでドヤ顔してるんだから。

    名誉回復とかでごまかすんじゃなくて先に国際法のお勉強しましょうね。

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 17日

    >何でネトウヨって使う輩は整合性やら都合良く無視出来るんだろ?

    ネトウヨノイローゼという病気なんで仕方ないよw

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 17日

    よく釣れましたね
    筆者は閲覧数と書き込み数の歩合制なんで、もっとみんな応援するんだ

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 17日

    ネトウヨ発狂してるなーwww

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 17日

    政治記事つまらないからデバイス記事頑張ってよ

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 17日

    そもそも、戦争って犯罪じゃないだろ

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 18日

    長すぎて読む気がしない。理屈で勝てないからネトウヨとレッテルを貼るんだろうしたぶん価値ないだろうけど

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 18日

    ネトウヨ言うって事はすでに負けてるってことだからなあ。

    自分に自信がなからネトウヨ言ってるの。かわいそう(笑)

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 18日

    法の不遡及の原則から
    戦犯を定義する法が作られて以降に適用された例はないので
    戦犯など存在しない

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 19日

    いつもの長文がいなくてワロタ
    あんな長いの読めないんだろうな。

    あとネトウヨネトウヨ言われて悔しいなら何か一つ反論してみろよ、ここで喚いてる雑魚共www

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 19日

    あたしネトウヨだよけどー!
    「A級戦犯」は当時敵国だった人たちが勝手につけたレッテルなので
    本当は犯罪者なんかじゃない、日本を勝たせようと頑張った人たちと思ってますぅ!

    • キジトラさん
    • 2015年 2月 19日

    あれ、なんで私のコメント削除されてるんだろ?
    ネトウヨの本当の気持ちは、書いちゃいけなかったんだね・・・

    • キジトラさん
    • 2015年 3月 27日

    ↑ばーーーーーーーーーーーーかw

    • キジトラさん
    • 2015年 7月 20日

    ふーん、で、国会前で喚いている志位るずとかは、記事にしないのかね?お仲間でしょ?
    正気の沙汰ではない、精神崩壊を起こしたかのようなファビョーンメディアについては?
    安保法案を戦争法案と言い換えての姑息な印象操作については?
    世界遺産なんかより、今の状況を記事にしない理由がさっぱり分からない。
    志位さん、頑張っているのだから援護射撃でもしてあげれば?
    文字通り命をかけた戦いは、まだまだ始まったばかりですぞ。
    どちらかが死ぬまで終わらんよ、今度ばかりわね。

    • 20歳すぎてもまだ左翼だと病気だと思われるから、治してあげよう
    • 2016年 9月 17日

    戦後70年間、我が世の春を謳歌して悪の限りを尽くしてきた左翼が、
    このところ形振り構わず公共の場で、「お前の赤ん坊を豚の餌にしてやる」と殺人予告したり 半狂乱で中指突き立てたり 在日朝鮮人による日本人の蔑称「ネトウヨ」を連呼したりと、のたうち回っとるな(´・ω・`)

    世界に向かって発信されているインターネットという公共の場で 在日朝鮮人による日本人の蔑称「ネトウヨ」を口走ってる度外れた基地外がいますな(´・ω・`)
    洗脳されて加害妄想に取り憑かれたドM左翼※ である“日本人”に右翼など存在せず、
    日本人で一番右でも外国人で一番左よりも左であることを
    幼稚園児でも理解できるように分かり易く何万回も説明したのにまだ右翼がどうこうって(呆)
    オマエ、基地外だな(憐)

    ※ つい最近も華 春瑩(中国の報道官)が「フィリピンが中国の暴虐ぶりを世界に訴えたことは、フィリピンがトラブルメーカーであることを証明しています」と発言するなど、
    外国(少なくとも中国・北朝鮮・韓国)は被害者を罵倒するのに、
    加害者に謝罪賠償してしまう日本(人)が「ドM左翼」じゃなかったら、いったい「何」なのか、言えるもんなら言ってみやがれ

    世界中の誰も「特アが日本に悪の限りを尽くし、日本が特アに善の限りを尽くす」とこしか見たこと無いのだから、特亜は日本に謝罪して京単位の賠償をしなければいけないのは言う迄も無い

広告

おすすめサイト:Freemake YouTube ダウンロードソフト

 



画像RSS





カテゴリー

ブログパーツ

アクセスランキング
ページ上部へ戻る