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国が尊厳死を容認することは危険

ブリタニー・メイナードさんの尊厳死

生き地獄を生きろという権利が誰にあるのか…尊厳死の法制化について、ブロガー「わんこ☆そば」氏が記事を書いていました。ちょうどアメリカのオレゴン州で末期の脳腫瘍になっていたブリタニー・メイナードさんが尊厳死を選択し、処方された薬を服用して「自殺」して話題になっています。

 

メイナードさんの尊厳死に対して、バチカン・ローマ法王庁は批判の声をあげ、論争に発展しているところです。





死を強要される可能性

わたしは、尊厳死の容認については消極的(反対寄り)です。特定の団体などから死を強要される可能性が払しょくできないからです。

 

いわゆる「尊厳死」は、法律の世界では「積極的安楽死」として議論されています。

 

  • ・積極的安楽死:医師が患者を死に至らせる(積極的に何かをやる:致死量の薬物を投与)
  • ・消極的安楽死:治療をせずに死に至らせる(何もやらない=消極)

 

消極的安楽死は、殺人罪・殺人ほう助罪などの罪には問われませんが、積極的安楽死は殺人罪に該当します。自己決定権、苦しまずに死ぬ権利というものは尊重されるべきとも思えますが、本当に同意があるのかどうかの線引きをするのは難しいものです。

 

洗脳・マインドコントロールによって自殺に至らせるのは難しいという話を聞いたことがありますが、尊厳死に同意させるだけならハードルは低くなる可能性もあります。「社会のゴミは死ぬべきだ」という風潮が蔓延している現状を見ていると、尊厳死を認める法案が悪用される可能性が高いんじゃないかなぁ。

 

日本の現状は信用ならんといいながら、尊厳死法案成立を望むというわんこそば氏の見解はちょっと矛盾しているように感じられる。

 

死ぬのは自由だけど法案として認めるのは・・・

もっというと、自殺をすることはできるんだから、医師による処方などに頼らずともいいんじゃないでしょうか。もちろん、末期になって自ら死を選ぶことができないというパターンもあるでしょうけど、その場合には消極的安楽死という選択肢があります(薬によって苦痛を緩和しながら死に向かうことも可能)。

 

この場合、ガン以外のパターン(要介護者の老人や障害者など)が問題として残りますが…その場合でも、本人の真摯な同意ってのが条件として必須かなぁ。その同意を外部から誘導させることができる以上、法案としては認めない方が無難なんじゃないかなぁ。

 

ちなみに、世界の中でも積極的安楽死を認めている国はごく一部(スイス・オランダ・ベルギー・ルクセンブルクとアメリカの一部の州)だけです。

 

積極的安楽死を認めている国

 

via: 安楽死 – Wikipedia

 

記事引用

【ロサンゼルス=中村将】尊厳死が合法化されている米西部オレゴン州で今月1日、末期の脳腫瘍を患っていたブリタニー・メイナードさん=当時(29)=が投薬によって死亡したことに関連し、母親のデビー・ジーグラーさんが娘の死を批判したローマ法王庁(バチカン)に反論したことが分かった。

 バチカン側はメイナードさんの死後、「尊厳というのは人生を終わらせることではない。安楽死は神と創造に対する罪である。非難すべきことである」とするメッセージを発していた。

 これに対し、ジーグラーさんは、尊厳死を支援する米団体のホームページで「29歳の娘に肉体的、精神的に襲いかかる激しい痛みを知らない、大陸を隔てた見知らぬ人に非難されることではない」とし、「この批判は、ほほを平手打ちされる以上のこと」と家族の気持ちを記した。

 メイナードさんは今年1月、脳腫瘍と診断され、4月には余命半年と宣告された。当時暮らしていたカリフォルニア州から、死を選ぶ末期患者への医師による薬剤の処方が認められているオレゴン州に転居。10月に入ると発作が頻発するようになり、「夫の名前も言えない痛み」にたびたび悩まされていた。彼女の死をきっかけに、尊厳死の是非に関する議論が米国内外で活発化している。

via: Yahoo!ニュース – 「神に対する罪」のバチカンを批判 米尊厳死女性の母親が反論 (産経新聞)

 

このような死の自己決定が認められている国や地域はまだ少数派です。それにはそれなりの理由があるのでしょう。

安楽死や自殺幇助が合法化された国々で起こっていること / 児玉真美 / ライター | SYNODOS -シノドス-
「セーフガードで食い止められるはずの終末期ではない人や精神障害者に致死薬が処方されている、限られた医師が多数の処方箋を書いている、処方すれば後は放置で患者が飲む場に医療職が立ちあっていない」
「安楽死が合法化された国に一定年齢以上の脳損傷を治療する医療機関が存在しない」
「安楽死を希望する人が同時に臓器提供も自己決定したとして、手術室またはその近くで安楽死を行い、心臓停止を待って臓器を摘出したという。摘出された臓器は、通常通りにヨーロッパ移植ネットワークによって選ばれたレシビエントに移植されたという」

セーフガードとは何か。おそらくは法制度だったり、社会の同意だったり、地域の縁とかだったりするのでしょう。しかしそれは万能ではない。金銭によってそれを支援するにしても、生活保護ですら非難され削減しろと言われるこの国で、それが期待できるのでしょうか。

どんなに重症障害のある子どもも一人の子供として尊重され、尊厳を認められて、ありのままの姿で成長し生きていくことを許される社会、人生途上で障害を負い絶望する人に「もう生きるに値しない人生だね」と共感して死なせてあげるのではなく、その人が生きる希望を取り戻すための支援を考える社会、家族介護者が介護しきれなくなったら殺してもOKにされていくような社会ではなく、支援を受けながら風通しの良い介護ができる社会へと、社会がどう変わるべきかが本当は問題なのではないだろうか。

そのように社会が変わっていければ、どんなにか素晴らしいだろうとは思います。しかし、全人類に(というのが大げさなら全日本人に)聖人君子たれというのは、いささか無理があると考えます。

愛に結ばれ信頼し合える関係であれば、命をまるごと委ね、委ねられることも可能でしょう。しかし実際は、介護やその疲れで家族を殺したいと思ったり、人生を狂わされる人たちが、介護が必要な人々と同じまたはそれ以上にたくさんいます。この児玉さんは「介護者もまた支援を必要としている」とおっしゃいます。それはその通りですし、今すぐ考えなければならない問題だと思います。

しかし同時に「たまたま血縁者が要介護な状態になったばっかりに人生めちゃくちゃだ」という思いや「家族に面倒かけて憎まれながらいつ終わるともなく命続く限り生き長らえるよりは死んだ方がマシ」という思いも、全否定されるべきではないと思うのです。それもまた生きる上での人の感情であり、冷たい人だと非難するのではなく、家族の有り様、家族の事情、家族の捉え方は人それぞれだということをまず認識すべきなのではないでしょうか。

「家族なんだから面倒見て当然だ。文句言うな。全身全霊でやれ。もちろんお前の生活は自分で何とかしろ、支援もしないし金も出さない」という現代の日本、何もかも家族というか血縁者に押し付ける社会制度、社会認識というのは、“障害者や高齢者や介護者を棄て去る社会”と同じぐらい……胸の中のもやもやを感じます。

増税しながら低所得者層や生活困窮者をさらに追いつめるような現代の政治は、「生きられるものだけがより良く生きろ、そうでないものは死ね」と言っています。そしてそれをイカンと言うのなら代替案が求められるわけですが、それは家族愛などという耳障りがいいだけのあいまいな言葉でごまかすべきではないでしょう。

死にたい、生きたい、生かせたい、死ね、それぞれの考えをタブー視せず、現実的な制度を模索するしかないんじゃないでしょうか。

 

via: 生き地獄を生きろという権利が誰にあるか

 

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コメント

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  • コメント (6)
    • キジトラさん
    • 2014年 11月 27日

    >特定の団体などから死を強要される可能性が払しょくできないからです。
    確かに無いとは言い切れないなぁ。
    難しい問題だな。

    • キジトラさん
    • 2014年 11月 28日

    なんだかんだ綺麗事並べても、現実の日本は能力が高くない人が生きずらい、人としての尊厳が保たれない社会システム(仕事も結婚も娯楽も…)でしょう。何と言っても自殺者の数がそれを証明してしまってる。せめて最期くらい苦しませずに、と思うがなあ。どんな制度にも懸念や問題はつきもの、改定しつつやってけばええがな。

    • ゆー
    • 2014年 11月 28日

    なんだかんだ綺麗事並べても、現実の日本は能力が高くない人が生きずらい、人としての尊厳が保たれない社会システム(仕事も結婚も娯楽も…)でしょう。何と言っても自殺者の数がそれを証明してしまってる。せめて最期くらい苦しませずに、と思うがなあ。どんな制度にも懸念や問題はつきもの、改定しつつやってけばええがな。

    • 2014年 11月 28日

    なんだかんだ綺麗事並べても、現実の日本は能力が高くない人が生きずらい、人としての尊厳が保たれない社会システム(仕事も結婚も娯楽も…)でしょう。何と言っても自殺者の数がそれを証明してしまってる。せめて最期くらい苦しませずに、と思うがなあ。どんな制度にも懸念や問題はつきもの、改定しつつやってけばええがな。

    • キジトラさん
    • 2014年 11月 28日

    人口比と財政破綻が原因で、大量の老人を見捨てるしか手がなくなる時期が近い。
    そのときまでに安楽死を制度化しないと、そこらじゅうが孤独死体だらけになる。

    • 2014年 11月 29日

    尊厳死の許可の条件を厳しく法整備すればいいだけやん
    今さら自由主義者とか化石か無学者かのどちらかか?

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