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グローバリゼーションと多国籍企業。税金はどこへ?

Google税、とも呼ばれるような新たな税が作られる見通しが立っているとニュースが報じています。発端は英国のジョージ・オズボーン財務大臣の発言。前々から多国籍企業の税金回避傾向は顕著だったのですが、これがもしきちんと税収として入ると実に年に400億円に近いとも言われていますが…。



 

英国のジョージ・オズボーン財務大臣は、いわゆる「グーグル税」を新設する方針を発表した。多国籍企業が英国で得た利益に対して税金を支払わない「租税回避」を阻止することが目的だ。

オズボーン財務大臣は国会で、多国籍企業は相応の税金を支払うべきだと述べた。新税(diverted profit tax:迂回された利益への課税)の適用は2015年4月1日から開始される予定だ。税率は25%で、徴収総額は今後5年間で10億ポンド(約1,880億円)程度になると見られるという。

徴税の仕組みや、利益が迂回されたと判断されるタイミングといった詳細はまだ明らかにされていない。デロイト会計事務所の金融専門家はTwitterで、新税の詳細については12月10日(現地時間)に発表される見込みと述べている

現在、多国籍企業の多くが合法的手段を使用して納税を回避しており、政府による介入が求められてきた。アマゾン、グーグル、スターバックスなどの企業は、英国での膨大な利益に対して支払っている税金が少なすぎると、多方面から批判を受けている。しかし、多国籍企業への課税方法に関する国際的な合意がないため、課税は難しい状況にある。

via: 英国、25%の「グーグル税」を導入へ « WIRED.jp

 

Bloombergの調査によると、オランダにあるグーグルの子会社が提出した財務報告から、グーグルはバミューダ諸島に本拠を置くシェル・カンパニーに98億ドルを移すことによって、全世界における税金のうち20億ドルを回避していたことが明らかになった。この額は、3年前と比べて倍増しているという。

Bloombergではこの数年間、合法的とはいえ疑わしい財務上の策略の世界を広範にわたって調査してきた。

グーグルをはじめとする多くの大企業は、「ダブルアイリッシュ」「ダッチサンドウィッチ」と呼ばれる手法を使って、税率がゼロになる地域に合法的に資金を移すことができる(そして実際に移している)。これにより、ほとんどの国で2桁である法人税を回避できる。

アイルランドの「Sunday Independent」紙による調査でも、グーグルが同国で同程度の税金を回避していることがわかっている。グーグルのアイルランド法人は、「7年間で470億ユーロ(615億ドル)を超える売り上げに対して、わずか0.14%しか税金を払っていない」という。

「2005年から2011年までの間に、474億4,000万ユーロ(621億ドル)の売り上げに対して、グーグルのアイルランド法人が支払った税金の総額は6,991万ユーロ(9,150万ドル)。膨大な利益を得ているにもかかわらず、この期間中の税引前利益は驚くほど少ない1億1,400万ユーロ(1億4,930万ドル)となっている」

グーグル側は同紙に以下のように反論している。「われわれはダブリンにあるヨーロッパ本社で約2,500人を雇用し、数十万の企業がオンラインで成長する手助けをすることで、アイルランド経済に大きく貢献している。2011年だけでも、先日開業したデータセンターに7,500万ユーロ、さらにダブリンにある3棟のオフィスビルの買収に2億2,690万ユーロを投資している」

「当社は株主に対して、会社を効率的に経営する義務を負っている。アイルランドの税法はすべて遵守している」

via: グーグル、20億ドルの税金を回避 « WIRED.jp

 

情報整理

二つの記事を引用したので、まずは簡単に情報を整理していきましょう。問題になっているのは「多国籍企業の課税回避」です。一般に海外に支店を出した場合には、そこで「販売活動」を行うとその国での課税が行われます。

 

しかし、GoogleやAmazonといった超巨大多国籍企業については、これをうまく回避していることが問題となっており、各国で相次いで批判が出ており、今回のイギリスの「Google税」と言われる多国籍企業税についても当然の流れだったように思います。

 

とはいえ、税金を回避するのはどの企業にとっても当たり前の行動でもあります。記事の中でも「各国の税法は遵守している」との声明もあり、「脱税」とはまた違った観点から問題視されているとも言えます。

 

課税回避の手段

さて、実際にはどのような手段でこのような課税を回避しているのでしょうか。あまりに優れた税金対策に、各国も困っているようです。事実、グーグルのアイルランド法人は、「7年間で470億ユーロ(615億ドル)を超える売り上げに対して、わずか0.14%しか税金を払っていない」との記載もあり、活動の拠点となっている場所の経済に寄与していないと言われています。

 

「ダブルアイリッシュ」「ダッチサンドウィッチ」などと言われる税金対策が存在し、これによって合法的に税金が0になるような場所に資金を移すことが出来ると書かれていますが詳細については触れられていません。

 

ちょっと調べてみると物凄くわかりやすい記事がありましたのでそちらを参照ください。この手の抜け道はいくつか存在しているはずですので、このルートのどれか一つを潰したところで抜本的な解決にはならないかもしれないですね。

 

 グローバリゼーションと多国籍企業。税金はどこへ? Google『ダブルアイリッシュ』『ダッチサンドイッチ』の仕組み

 

税金は誰のため?

さて、改めて「税金」とはなんのために、どんな論理でもって政府によって徴収されているのでしょうか。事実、Googleは一切の犯罪を行うことなく節税を行っています。ある種、責められる理由はないわけですね。

 

しかしながら、これほど各国で大きな批判の的となっているのには理由があります。それは、「経済活動は社会的連関の中で行われるものである」という最近の潮流です。つまり、今までだと「私的な活動」とされてきた企業の経済活動が社会的意味を帯びてきているということです。

 

例えば資本主義における企業の目的とは「資本の増大」それ自体が自己目的化していると言われています。利益を求め、株主に還元することが企業の主たる目的なのです。しかし、最近では「児童労働はだめ」「公害もだめ」「エコであるべき」といった社会的責任が「本来私的活動であるはずの企業の経済活動」に制限を加えるようになりました。

 

原因は複合的なものですが、結論は同じです。「企業(特に大企業や多国籍企業)の活動には社会的意味(責任)がある」ということです。CSRと呼ばれる、企業の社会的責任というものが如実にそれを示していますね。

 

大きな企業ではそれだけ大きな金が動いており、その金はまた社会的連関の中で発生しています。社会的連関を維持しているのは、取引の安全を高めたり経済の流動性を維持するための重要な役割を果たしている政府になります。

 

そのシステムの維持のための税収、という考え方が出てきているのです。(まあ今回引用した記事については、どちらかというと「ウチでやってる経済活動なんだから税金払えや」ということですが、その大元の概念はこういうものだ、ということです)

 

筆者が読んで非常に面白いと思った本を紹介しておきましょう。「税と正義」という本で、タイトルの通り税金というものが一体どんな論理によって徴収されているのか、ということが過去から現在に至るまで多くの考え方を説明した本です。

 

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まとめ

さて、企業が利益追求を最優先し、合法な範囲で節税を行うことはもちろん当たり前のことと言えるでしょう。それをしない場合はむしろ株主にとっては不利益になるわけですから。

 

しかし、きちんとしたプロセスを経て多国籍企業が行う経済活動がその規模に比して課税されれば、それもまた「合法の範囲」で節税を行うはずですから、論理は変わりません。問題は、いかに正当性を持った税法をきちんと作る事が出来るかということですね。

 

税法は専門ではないので踏み込んだ話はできませんが、国内で行われている経済活動については、その規模に応じた税金を他の企業と同様に支払うべき義務は存在しているでしょう。他の企業だってもちろん節税に努めているはずですが、これほどまでに非難されることはありません。あるいは、程度問題にすぎないのかもしれませんね。

 

グローバリゼーションに伴う多国籍企業の増大という新たな経済システムに対して(国際金融もそうかもしれませんね)、世界はまだまだ対応しきれていないようです。

 

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