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学校内弁護士、スクールロイヤー制度化に向けて進むも不安もある? いじめは犯罪にせよ

最近ドラマで話題にもなっているスクールロイヤー、フィクションではなく現実世界でも制度化へと進んでいる。メリットとデメリットは当然あるが、私はメリットを優先したい。



神木隆之介主演のNHKドラマ「やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる」(やけ弁)は、学校に常駐する弁護士(スクールロイヤー)が熱弁をふるって波風を立てる新形態の学園ドラマだった。

主人公の極端な言動には賛否が分かれる。それが制作者の狙いであろう。

このスクールロイヤーの本格導入に向けて、文部科学省は2018年度予算で調査研究費約5000万円を確保した。

しかし、弁護士が法律を使って一刀両断する手法は教育現場に相応しいのか。ドラマが投げかけた問題提起を重く受け止めるべきである。

「なんでも解決できる」という弁護士の傲慢

私は大阪で弁護士をしており、学校や教師から相談を受けることも数多くある。

「それは体罰であり違法です。謝罪と再発防止策が必要です」という助言が、教師の姿勢を方向転換させて解決につながったケースもある。

「その親のクレームに応じる義務はないですが、時間をかけて背景や真意を聴き取るべきです」という助言によって、教師が心理的な余裕をもって信頼関係を築けたケースもある。

このように、弁護士による助言が教育現場によい効果をもたらすことはあり得る。

しかし、弁護士が「法律をタテにして正論を吐けば何でも解決できる」と思うのは傲慢であろう。

司法試験の科目には教育学も教育法規も含まれていない。弁護士は教育については素人である。そのことへの自覚と謙虚さが必要である。教師やスクールカウンセラーの専門知識や経験に敬意を払い、学びながら協力しあう必要がある。

これは、そう簡単なことではない。

という思いとは裏腹に、大勢の弁護士を「スクールロイヤー」として学校教育に関与させる動きがある。本当に大丈夫だろうか。

via: 弁護士が学校を支配する…? 「スクールロイヤー」の危うさ(大前 治) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)

o1080066414175217014 学校内弁護士、スクールロイヤー制度化に向けて進むも不安もある? いじめは犯罪にせよ

 

学校に法律を

これは私がこれまでさんざん唱えてきた「学校を人治主義から法治主義に変えよ」という主張に少し対立するものではあるもの、非常に共感するところでもあります。しかしまず第一に、私は法治主義的な制度をもっと学校には導入するべきだと思っており、それを簡単に紹介したいと思います。

 

いま、学校の中は無法地帯です。いじめは犯罪です。暴力行為は犯罪です。ものを盗めば窃盗だし、お金を巻き上げたら恐喝罪です。何か無理やり嫌なことをさせるなら脅迫罪にもなるでしょう。いじめという言葉が、その中にある多数の犯罪行為を全て隠してしまっているのです。自殺者すら出るようないじめという行為が、これまでそういう形でごまかされてきてしまったことを決して軽く見てはなりません。

 

学校という特殊な空間は、大人よりもずっと子どもが多く、基本的にそこに存在するルールは少数の大人たちが決めます。大人同士では問題になるようなルールの決定方法であっても、知識と権力のある大人と大多数の子供という関係では、そのルールがどんなにいびつであり法的には疑問なものであったとしてもまかり通ってしまいます。そんなことは許されるものではありません。

 

スクールロイヤーのような形で、法的な視点を学校運営に持ち込むというのは非常に良いことだと思います。しかし同時に、学校に雇われるような立場で導入されることには疑問が残ります。中立性が無いからです。学校に対しても子どもに対しても中立で、法的な視点からコメントやアドバイス、あるいは問題解決が出来るような制度にする必要は間違いなくあるでしょう。

 

不安もある

しかし仰る通り、この記事で書かれているような懸念はあるでしょう。学校や教育のことを何も知らないただの専門バカであるところの弁護士が一体どれだけ学校の現実的な問題に向き合うことができるのかはわかりません。それこそ教育のことについて勉強してきた教師でさえこれだけの問題を起こしているのに、別の専門家である弁護士が正しい選択ができるかは不明です。

 

しかしそうであっても、これまで教育という業界が持つ特殊性が作り上げてきたいびつな社会を是正するにあたって、弁護士に限らず多くの視点が投入されていくこと自体はこの業界が健全化するために重要なファクターであることも疑え得ないところです。少しでも学校現場がマシな世界になっていくことを心から祈ります。ついでに教師のブラック労働問題にもメスを入れてくれ…。





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