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セクハラ、認定も処罰も全ては雰囲気で決められる現状に問題があるかも

いま多くの女性が悲鳴をあげているセクハラ問題。解決されないから相談件数も減っているといいます。



セクハラに法の穴 明確な定義なく、被害者泣き寝入りも

杉原里美、仲村和代

2018年4月26日19時25分 朝日新聞デジタル

 財務省の福田淳一・前事務次官のセクハラ疑惑が報道されてから2週間。福田氏はセクハラ行為について否定し、真相解明は進んでいない。男女雇用機会均等法では、事業者にセクハラ対策を講じるよう求めているが、調査には強制力がなく、被害者が泣き寝入りせざるを得ないことも多い。専門家は、被害救済のためにはさらに踏み込んだ仕組みが必要だと指摘する。

 セクハラは、男女雇用機会均等法に「性的な言動」として位置づけられている。ただ、セクハラの明確な定義はなく、規定は事業主向けで、相談窓口の設置などに限られている。行政が、個別のセクハラ被害を認定することはできない。

 兵庫県の20代女性は数年前、「アルバイトから正社員にする」との口約束で、社長から手や尻などを触られるといった被害に遭っていた。我慢して働いていたが、正社員の話ははぐらかされた。家族経営の小さな会社で社内に相談窓口もなく、地元の労働局に駆け込んだ。

 労働局に相談すれば、局長が紛争解決の援助をしたり、調停委員による調停を受けたりする制度はある。だが、双方が歩み寄って合意を得ることが原則で、強制力はない。結局、社長はセクハラを認めず、女性は慰謝料などももらえないまま精神的に不調になり、退職した。「調停は社長が利用しないと突っぱねれば、終わり。もっと強制的な制度がほしかった」と嘆く。

 セクハラを指摘された側が否定するケースは珍しくない。東京都狛江市では3月、複数の職員が高橋都彦市長から被害を受けているという疑惑が明らかになったが、市長は「身に覚えがない」と一貫して否定している。官民ファンドクールジャパン機構」では、複数の女性社員が男性役員らからの被害を訴え、うち1人が損害賠償を求める訴訟を起こしたが、役員らはセクハラ行為はなかったと主張している。

 2016年度、全国の労働局に寄せられたセクハラの相談は約7500件と、前年度より約2千件減少。セクハラ相談を受けている個人ユニオンなどでは、「相談しても解決しないことが知られるようになって減った」とみている。

 企業の相談窓口は社内に設置されていることが多いが、より相談しやすいようにと第三者の窓口を設ける例も。製薬会社のエーザイは06年から、社外の相談窓口として「オンブズパーソン制度」を設けている。「複数の相談チャンネルの一つとして、会社から独立した中立的な窓口でハラスメントなどを早期発見して対応するのが目的」という。

 だが、費用などの面から、中小企業では第三者の窓口は設置が難しい。セクハラの紛争解決に詳しい柏﨑洋美・京都学園大准教授によると、カナダでは、公的な第三者機関が調査をする仕組みがあり、協力しない場合は罰金を科される。建物内に立ち入る権限もある。「紛争を解決するためには、こうした機関を作り、裁判までしなくても解決できるような仕組みが必要だ」と話す。

 労働政策研究・研修機構副主任研究員の内藤忍さんは、「まず、均等法でセクハラを明確に定義して禁止することが必要だ」としたうえで、労働局の調停については、当事者のニーズに沿った救済命令を出すことができる仕組みに改めることを提案する。「最終的には、職場に限らず、あらゆる場面での性暴力を禁止する包括的な法律が必要になるのではないか」(杉原里美、仲村和代

 

声を上げる気もなくなる現実

なんでもセクハラセクハラと言われたらやってられない、という男性陣の声が聞こえてきそうですがこの記事を読めば真逆でしょう。むしろ、なんでもセクハラじゃなくて単なるコミュニケーションと言われて自分の被害が矮小化されることの方がどれだけ「やってられない」ことか考えてみて欲しいのです。

 

男性と女性という権力の非対称性がここに現れているのは明確です。片方は相手を無視したり、相手の要求を受け入れないことが出来る。一方は、その人の要求を受け入れなければそこで働けなくなる。実際に精神を壊して退職するようなことまで起きている。人の人生破壊しているわけですよ。普通に考えて、人が働けなくなるような暴力を振るったら一発アウトでしょ。犯罪ですよ。

 

社員を殴ったり、恫喝して体や心を壊して働けなくしたら、それは罰されるべきです。いまはそれが罰されない状態になっている。セクハラという言葉は必要ありません。パワハラという言葉も必要ありません。問題なのは、誰かの働く権利や健康を破壊している行為がそこにあるということなのです。そしてそのような行為は許されるべきではないでしょう。

 

被害者の声を聞け

私は本当に思うのですが、こういう被害者の側の声というのは全然届いていないのではないでしょうか。「これまではokだったことを急に駄目と言われても困る」といった感じですかね、女性からの絶望を含んだ叫びに対して「なんでもセクハラと言うなよ」というのは、もうなんというか全然わかってない。それがセクハラかどうかなんて大事じゃない。本当に大事なのは、あなたの行為が誰かを加害しているということなんです。

 

加害行為を、望んでしていないのであればすぐに辞めるべきでしょう。相手が傷ついているとわからないからこそ無意識に傷つけてしまうことは人間誰しもあることです。セクハラという言葉を聞くとアレルギー反応が出るのか、その人の受けた被害をちゃんと受け止めない人があまりにも多い用に思います。

 

大事なのは、セクハラの定義ではない。大事なのは、被害を生み出した加害に対する罰則である。その職場で働くことができなくなるような加害を加えた人間は、その人の人生を害している。セクハラという言葉は必要ない。そこにある加害と被害を認めることが最初の始まりだと思います。





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